社会保険労務士法人トライスタア

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文書作成日:2026/04/07

変更となる健康保険の被扶養者の認定基準とその判断

 家族を健康保険の被扶養者とするには、いくつかある被扶養者としての要件を満たし、認定を受ける必要がありますが、要件のうち家族の年間収入は大きなポイントとなります。2026年4月1日から、その年間収入の考え方の一部が変更されたことから、実務的な内容について確認します。

[1]2026年4月1日以降の認定
 2026年4月1日以降は、被扶養者となる家族の収入が給与収入のみである場合、労働条件通知書等(以下、「通知書等」という)に記載されている給与から年間収入を判定することになりました。判定する給与について、労働契約に明確な規定がなく労働契約段階では見込みにくい時間外労働(残業等)に対するものは、年間収入には含まないとされています。

[2]判定ができないときの対応
 労働契約を結ぶときには、所定労働日や所定労働時間を決めることが原則です。ただし、労働契約の締結時点では労働日や労働時間を確定的に定めず、一定期間(1週間、1ヶ月など)ごとに作成される勤務シフトなどで、初めて具体的な労働日や労働時間が確定するような、いわゆる「シフト制」を用いることがあります。
 このように、労働契約内容により年間収入が判定できない場合には、2026年3月31日までの方法である給与明細書、課税(非課税)証明書等により年間収入を判定することになっています。
 なお、シフト制のほかにも、パートタイマー等で、1年に満たない有期契約を締結することがありますが、この場合も年間収入が判定できないため、同様の取扱いとなります。

[3]実績としての残業等
 労働契約を結ぶ段階では残業等の見込みがないとして被扶養者と認定されたものの、実態としては残業等があったことにより、被扶養者としての認定を受けられる年間収入を上回ることがあります。
 このときであっても、被扶養者としての認定が適切にされていたのであれば、認定された当初に遡って認定が取り消されるのではなく、被扶養者の要件を満たさなくなった時点以降で、被扶養者が削除されることとなります。
 ただし、被扶養者として認定された当初において、年間収入に係る誤りがあった場合等は、認定されたときに遡って、被扶養者の認定が取り消されます。
 なお、「年収の壁・支援強化パッケージ」における事業主証明により、被扶養者として引き続き認定が受けられることがあります。

 認定基準が変更されたものの、要件となる年間収入の額が拡大されたわけではありません。従業員とその家族には、被扶養者として認定される要件を理解してもらう必要があります。

■参考リンク
日本年金機構「労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取り扱いについて」

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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